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Jast a Traveler

病気の受容。自分が双極性障害だという事を受け入れるまでに、大変な時間を費やしました。

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私が自らを双極性障害だと受け入れられたのは、つい最近の話です。双極性障害どころか、精神疾患があることすらまったく気がついていませんでした。 少なくとも人生の半分は、自分が苦しんでいたことが病気だったなんて考えたことすらありませんでした。

 

 

診断の曖昧さ

 

ある時期から急に双極性障害の患者さんが増え出しました。

 

今は自分でネットで調べていくつか症状が当てはまると、精神科に行って「自分は双極性障害2型なんです!」と自ら確定診断を下す人も多いと言われています。

 

また、精神科で医師が診察をして、その時点で躁状態が認められれば、双極性障害と確定されるのが一般的な診断方法なはずなのに、そうではなく問診で本人の話を頼りに「その時はきっと躁状態だったのかも知れませんねー」というように、現場を押さえていないのに診断を確定させてしまう医師もいるようです。

 

医師に病名を告げられたら、それを信じてその通り受け取るのが普通ですよね。それらのことがまかり通っている昨今では、実はニセモノの患者が多くいてもおかしくないと言えます。

 

 

ネガティブな人間

 

ここからは私の話になりますが、実は私は病識というものがまったくない患者でした。

 

調子がおかしいと思ったのは学生時代に遡ります。

 

中学生までは元気で成績も良く友達も多い普通の子でした。ところが高校の入学式をきっかけに、自分では説明がつけられない程元気がなくなってしまったのです。

 

自分がネガティブだから急に友達が出来なくなったのだと思い、とても悩みました。

 

勉強についていけなくなったり体がだるくて休みがちなのも、自分が弱いせいだとずっと責めていました。

 

どうしてもベッドから起き上がれなくて休みがちなのは、単に自分がダメな人間だからだと、一生懸命明るく元気になりたい一心で心理学の本や自己啓発本を読みあさっていたことを思い出します。

 

 

不思議体験その1

 

私は自分が覚えている限り、過去に2回大きな不思議体験をしました。

 

1度目は実際に大きく興奮する人生のイベントがあり、2晩の間一睡も出来なかったその翌朝に世界が180度変わったことでした。

 

急に世界が明るくなり私の周りに薔薇の花が舞ったのです。

 

それまで生きることが苦しくてたまらなかったはずなのに、この変容には自分でも本当に驚きました。そんな状態は、多少の浮き沈みはあったものの半年以上続いたと思います。

 

 

不思議体験その2

 

2度目は、それまで職場へは這うようにやっとの事で通っていたはずなのに、上司が変わったある日からイレギュラーな業務やアクシデントが頻繁に起こるようになり、新しい仕事に熱中していたらいつの間にかのめりこんでしまい、急に絶好調になって周りを仕切るようになり、なぜか昇格までした出来事です。

 

頭の回転が異常なくらい早くなり、口調も早口で上からだし、偉い人へも忖度ない物言いをする、生意気なスタッフへと早変わりしました。

 

でもちょっとしたトラブルが原因で頭に血がのぼり、ぷいっと仕事を辞めてしまったのでした。

 

そんな絶好調もやはり数カ月以内で終わり、次の職場では、頭が回らなくて新しい仕事が覚えられず、また休みがちなので周囲からはやる気がない人とレッテルを貼られてしまい、ストレスで吐血しあっという間に通えなくなりました。

 

 

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高い精神科の敷居

 

その後しばらくして一生続けたいと思える仕事に出会い、仕事に熱中していたのですが、やはりあるきっかけで動けなくなってしまいました。

 

その時初めて限界を超えたと感じたのですが、そこでも精神科と自分が結びつかなかったため、内科を受診しました。

 

そこの医師が、やたらとすぐに休職の診断書を書きたがる人だったので、言われた通りに病院に提出して仕事を休むことが出来ました。

 

けれど休んでも薬を飲んでもちっとも良くならず、先生もうんざりした顔に変わり「そんなに辛いなら入院したら?」と精神科の病院を紹介されました。

 

そこが初めての精神科との出会いでした。

 

 

精神科医への不信感

 

その病院の精神科の先生は、私と初めて会ったばかりだというのに「それはうつではなくて躁の前兆です」といい、その後の入院生活は外出禁止など制限ばかりで何をしてもあれやこれやと怒られるので、居心地が悪くうんざりしてしまい、もう2度と精神科には行かないと、先生と口論の末荷物を抱えて逃げ出してしまいました。

 

だって初めて会った人に「躁うつ病」なんて言われたら、馬鹿にされてると思って腹が立ちますよね。

 

元の内科の先生に話したら、「それは誤診です」というので、私はそちらの方を信じて疑いませんでした。

 

 

内科から精神科へ

 

そしてその内科の医師にも「あなた病気じゃないですよ」と言われ、それまで飲んでいたパキシル40mgを突然切られてしまい、その後引っ越しをしてどこの病院にも通わなかったので、しばらくパキシルの離脱症状が出て本当に苦しみました。

 

 

引っ越し先でしばらく苦しんだ後、またしても内科を受診しましたが、その頃はうつよりも不安症状の方が表に出ていて、そこではパニック障害の治療を受けていました。

 

 

そこでどんどん薬を増やされていき、最後は感情がなくなり表情が表せず声が出せない状態になりました。

 

外にも出られずどこに助けを求めていいのかも分からかったので、このままだと自殺しなくても勝手に孤独死するのかなあ、とぼんやり思うようになりました。

 

そしてその時初めて自分から精神科の門を叩いたのでした。

 

 

病識が持てず拒薬

 

減薬治療がほぼ終わり、薬を飲まなくなってしばらくした後、またあるきっかけがあり、考えがどんどん頭に浮かんで話が止まらなくなってしまいました。

 

診察の時に主治医がそのことに気がつき、前に初めて精神科に入院した時のように厳しく生活を制限されました。

 

その時も躁状態と言われて腹が立ち、いっさい薬を飲むことを拒否しました。

 

そして1年間何も薬を飲まずに仕事を初めたりして順調な時が続いた後、激しく調子を崩してしまい、仕方なく主治医に相談をし、そこからリチウムによる治療が始まりました。

 

そんな状態にも関わらずリチウムが効かないことを理由に、私は懲りもなく双極性障害を否定し続けていました。我ながら本当に頑固者です。

 

 

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受容するまで

 

ある時、主治医から双極性障害について書かれている患者向けの本があるから勉強してくださいと、メモを渡されて仕方なく読んだ本が躁うつ病はここまでわかった でした。

 

 

それは数人の医師が分野別に書いたものをまとめたもので、はじめは「なんだそれ」と思いつつしょうがないので読んでみました。

 

医師の書いた部分は「あーそうなんだ、へー」ぐらいにしか思わなかったのですが、最後に患者さんの書かれた実体験を読んで、自分に似ている人生を送っている人がいることを知り、私はもしかして本当に双極性障害なのかも知れないとその時やっと気付くことが出来たのです。

 

そのことがきっかけでようやく双極性障害を受け入れることができたのです。本当に最近のことでした。

 

   

受容はしたものの

 

自分の病気を知った時、そして人生の半分以上をわけが分からず生きていたことに気付いた時、まるで私の人生が否定されたように感じ少なからずショックを受けました。

 

分かって良かったともなかなか思うことは出来ず、今も生きているという実感はあまりないかも知れません。

 

良かったなと思えることは、人生の七不思議が解決したことくらいでしょうか。自分が弱かったせいではなかったことが分かったのは良かったことですから。

 

 

それでも人生は続く

 

病気になって良かったことなんて探している人がいるならば、そんなのは幻想です。

 

病気になって良いことなんて、こじつけ以外には何もないです。

 

泣いても怒っても、それでも人生は続きます。 自分を守る為というのが服薬のモチベーションになると言いますが、私はただ単に躁は激しく疲れるし、うつはもっと苦しい。だから仕方が無いから服薬しているだけのことです。

 

 

 

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筆者の主張

 

私達の病気は、服薬を真面目にしたってやっと日常生活がどうにか送れるようになる程度なのですから、無理に仕事仕事と復職支援施設に通って調子を崩すなんて人生がもったいないです。

 

昔の自分を取り戻そうなどと悪あがきせず、またプライドになんていつまでも固執せず、さっさとあきらめストレスを回避して「のほーん」と暮らすのが一番自分を守る為にすべきことなのではないかと私は考えます。

 

人生は人のものではありません。人生とは自分のために生きることです。どんな風に思われたって自分を守ることをおろそかにしてはいけません。

 

ここまで病気に人生を台無しにされて、まだなお「良い人」になって頑張り続けるなんて馬鹿げているというのが私の主張です。

 

自分の収入の範囲で小さなことを楽しみながら生きていくことは、私達にとってほんの少しのささやかな権利なのですから。

 

 

おわりに

 

なるべく簡潔に、せめて1000文字程度にまとめようといつも努力しているのですが、こういった内容はどうしても熱く語りたくなっちゃうんですよね笑

 

最後までお読みいただいて、どうもありがとうございました。

 

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