Sputnik

Jast a Traveler

会いたい人には会いに行く

f:id:SugarDrops:20200519154116j:plain

 
宅急便が届いた。
本当は昨日新宿で会う約束をしていたのだけど、コロナウイルスが心配だと言って私から断っていた。
Tさんはマスクやティッシュや絵や何やらたくさんのものを持って来ようとしていたみたいだった。私が会うのを断ったので、それでもとわざわざ家に送ってくれたのだ。
マスクから龍角散、使い捨てカイロ、洗剤や化粧水までいろんな物が入っていて、まるで福袋のようだ。嬉しくて部屋の中いっぱいに広げてあれこれ開いてはしばしの間楽しんだ。
 
Tさんはその中に私の大好きなネパールの原画をそおっと入れて置いてくれた。
 
カトマンズは思っていた場所と違ったので2、3日しか滞在しなかったそうだ。一応ポカラにも行ったけど、あまり興味が持てなくて絵は数枚しか描かなかったという。その中の2枚だった。
 
私はまったくその逆で、ネパールは一生心に残る大切な場所だということはTさんはよく知っている。
なぜならだいぶ昔、誰かが私のことをほんの少しだけ書いてくれた本があって、Tさんはそれをコピーして持っていたのを最近読み直して、かわいそうで泣けたとメールしてくれてたから。
 
私はTさんから今までにたくさんの絵をプレゼントしてもらっている。これだけもらうとなんだかもう二度と会えないんじゃないかと思ってしまうくらい。
 
「終活みたい」と私が笑う前に、Tさんの方が先にそんなようなことを言ってくるから本当に胸が痛むんだ。
 
そういう話は禁句だから言わないでいるのに、いつも自分からピエロのように笑いながら流すから、その度に胸が疼く。
 
電話で「ありがとう!」と伝えたら
 
「やっぱり明日新宿に油絵の絵の具を買いに行くよ」
 
という。
 
どうしようかな、私も行こうかな。無理しなくていいよとは言われたんだけど。
 
なんかいつも頭をよぎるのよ、これが最後になるんじゃないかっていう縁起でもないことを。不安になる、なぜなら私には友達がほとんどいないから。Tさんの他に友達って呼べる人は、ほとんど思いつかないんだよ。

 
昨年末に決めた新年のテーマは「会いたい人には会いに行く」だから、出来るだけ会える人には積極的に会っておきたいとは思っている。でもよりにもよってコロナウイルスの流行り年になるとは思いもつかなくて、怖じ気づいちゃって。