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Jast a Traveler

きのう まとまらない人

matomaranai

 
 
どうしてなんだろう。
 
私にはふたつ(もしかしたらそれ以上)の自分がいて、一人はひとつのことにハマったら寝食を忘れてひたすら打ち込む自分、もう一人はひとつのことをしているとすぐに別なことが気になり出して、そっちに気を取られていると今度はまた別のことが頭に浮かんで、全部が中途半端で一つのことをなかなか完結出来ない自分。
 
この頃は時間が妙に早く流れるので、ひとつのことをしたいのにその前に他の別のことをし始めて、そしたらまた別のやらなきゃいけないことに気が付いて、あれをやらなきゃこれをやらなきゃと思っているのに結局何にも最後まで完結出来ないまま、いつの間にか夜になってる。
 
人が羨むほど有り余る時間持ちの生活を送っているのにも関わらず、どうしてこんなに何も終わらせることが出来ないんだろう。
 
昨日もそうだった。
 
朝起きて「今日はブログ記事をひとつ書いてみよう」と思う。書きたいことがいくつも思い浮かんでいて、書きたくて書きたくてうずうずしてくる。
 
パソコンを開く。そうするとブログサイトのデザインが妙に気になる。
 
「あれやっぱりここのデザイン変えたい、なんか気に入らないな」
 
格闘していると、急にコロナウイルスのことが気になり出す。
 
「あ、マスクとトイレットペーパーを探しに行かないとヤバい!」
となり、それらを探す旅に出かける。
 
帰ってくると何か食べなきゃとわんこのおやつを作っていると今度は本が書きたいと思う。
 
「本を書く、世の中に自分が生きた証を残す!」
 
アウトプットしたくてたまらなくなる。
 
そしてパソコンに向かう。
 
でもパソコンを見るとまたデザインが気になり出して、カスタマイズに熱中してしまう。
 
「よし!」
 
やっと投稿画面にたどり着く。
 
そうすると今度は脈絡のないタイトルがいくつも頭に浮かぶので、別々の投稿ページにタイトルだけ書いては下書きに戻す。
 
そんなことをしていると、本が読みたくなってくる。
 
今朝アウトプットしたかったはずの欲求が、インプットしたい欲求にあっさり負ける。
 
図書館はパンデミックのせいとかで休館してるけど、予約したものを受け取るサービスをしていることを知る。
 
いろいろ読みたくて、でも遠慮して10冊予約しておく。マイページを見るとすぐに「移動中」と表示されたので明日には読めるだろう。
 
でも今何か読みたい。
 
で、この間通院のあと家になかなかたどり着けない辛い症状が出てしまい、街をうろうろ徘徊しているときに衝動買いした5冊の本の中から「まとまらない人」という本を選んで読み始める。なにせ私は今ちょうど全然まとまることが出来なくなっているところだし。
 
読みながら「コーヒー飲むの忘れてた」と気づく。
カルディの「マンデリンフレンチ」をハンドドリップでマグカップ二杯分淹れる。
おかわりの分も作っておかないと時間が足りない。
 
そしてまた読書に戻る。
 
わけがない。
 
街を徘徊中に衝動買いしたのは本だけじゃない。
 
前に1月始まりの手帳を買ってたけど、使っていたらある日電車の向かいにいた人が持っていた手帳が気になって来て、でもどのメーカーか知らないから、似たようなので飲んだ薬だとか症状やスケジュール、日記なんかもいっぱい書ける、本みたいな大きさのいつもと違う4月始まりの手帳をその時買っていた。
 
それをいじりたくて仕方なくってどうしようもなくて、そしたらいつの間にか夜の7時。
 
「夜ご飯を作らないとわんこがかわいそう!」
 
とご飯作りのために立ち上がる。
 
ご飯を作るときは音楽を聴きながらじゃないと先に進まないから、ご飯のメニューを決めるのより先に今日は何を聴きたいか自分に尋ねる。
 
ディズニーから沖縄の民謡やら洋楽からクラシック、どれにしようか。考えるけど時間もないから昔に作ったプレイリストをランダムで流す。
 
で、最近調子が悪いのを気にかけてくれている夫が買って来てくれた「焼くだけ」のプルコギをフライパンで炒める。
 
わんこが早くご飯が食べたいと、私の後ろで大騒ぎしているから急いでわんこの分も作る。
 
わんこが喜んであっという間に平らげるから可愛くて眺めているんだけどなんか私は夜ご飯を食べたいと思わない。
 
だからブログをひとつだけでいいから完成させてアップさせようとパソコンに向かう。
 
昨日は最後までなんとか書き切れた。
 
これは仕事でも何でもないんだけど、朝起きた時に「ブログを書きたい」と思ったから、それが達成できてとても嬉しかった。
 
でももうそろそろ時間切れで、眠前薬を飲む時間だ。薬を飲んだらスマホとかいじらないで布団に入って寝てください、と薬剤師さんに言われている。
 
でも意識が薄れるギリギリまで昨日は本を読んでいた。
 
まとまらない人が読む、「まとまらない人」
 
 

まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平