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Jast a Traveler

プライドがじゃまをして再就職がうまくいかない人が、仕事なんてなんだっていいやと開き直れるようになれるかも知れない話。

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旅の師匠の話

私には旅の師匠がいます。 彼は76才、旅費を稼ぐための仕事ならなんでもします。病気だからとか健康だからとかというのは別として、私にはとてもまねが出来ない仕事の選ばなさにいつも感服しています。

 

沖縄の国際通りで似顔絵を描いて稼いだり、海外を旅しながら手作りの絵はがきを何百枚も売ってウハウハで帰国したり。 長野のペンションではリゾバもするし、箱根の温泉旅館では番頭もしてました。

 

年取るごとにパワーアップしているんです。 毎年お正月から2ヶ月くらいうなぎやでバイトもしています。 高原のキャベツ畑での作業は趣味みたいなものです。

 

 

 

筋金入りのバックパッカー

何しろ彼は45年前、横浜からインドへ船で渡り、その後40数カ国を周った人です。 途中パリで皿洗いをしながら似顔絵を描き、稼いだお金でシベリア鉄道に乗って日本に帰って来た旅の達人です。

 

「深夜特急」という小説を書いたバックパッカーのカリスマ沢木耕太郎よりも、ずーっと以前に旅をしたバックパッカーの元祖が彼なのです。

 

 

深夜特急〈1〉香港・マカオ[沢木耕太郎]

 
 
 
 

プライド?なにそれ?

彼は現役だった社長時代、儲かり過ぎて年金なんか払う必要がないと思っていたそうです。 なので現在老齢年金は受け取っていません。 私でさえ障害年金もらっていると言うのに。。。

 

年齢も会社社長をしてたというプライドも、彼にとっては「へ?何それ??」と言った感じです。お金になるなら仕事なんて何だっていいという考えなのです。

 

会社の社長だって、儲かるからしてただけと言いますし。 彼は絵描きでもあるので、その色彩感覚と集中力、そして気の変わりやすさもろもろと、周囲を振り回すマイペースなところなど、彼は私の病気とはまったく関係はないのだけれど、もともとの気質が似ているため、私には彼がすごく理解しやすいのです。

 

 

 

年金で海外暮らしをする老人

一方、そんな彼の話とは対照的に老齢年金4万円弱で海外生活をしている老人を私は知っています。

 

彼は独身で40代までサラリーマンをした後、3年程海外を放浪して帰国したものの、旅の気分が抜けきらず働く気力を失ってしまい、10年ほど生活保護を受けて暮らしていました。 そして年金がもらえる60才を前にして、持ち金30万円を手に海外へ渡りました。

 

しばらくは放浪時代に知り合った知人の家に居候をして、なんとか年金がもらえるまでの1年間をやり繰りし、その後4万円弱の年金で、今も働かず節約をしながらひっそり暮らしています。

 

 

 年金は海外でも受け取れます

 
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日本では暮らす事の出来ないわずかな収入でも、海外に行けば暮らせる国があるのです。

 

年金は海外に移住しても受け取ることが出来ます。 障害年金の場合は診断書を提出しなければならないので、現地の医者か日本の主治医に書いてもらう必要があるので、等級を維持出来るか危うい面もあるかも知れませんが。

 
 
 

行き着く先はみな同じ

人生にはたくさんの選択肢が枝分かれしています。どれをどうチョイスしても自由で、そして誰もが結局は最後のゴールに辿り着くことが出来ます。

 

要するに人生なんて何でもありなんです。

 

民主主義の先進国に住む私達が、人生をひとつだけしか選べないなんて、そんなの世界中の誰ひとり信じないでしょう。 選択に間違いもへったくれもありません。法を犯す犯罪以外ならどう生きたっていいじゃないかとも思います。

 

最初に述べた旅の師匠の仕事の選択も、後に出てくる少ない年金で海外暮らしをする老人の選択も、どちらを選んでも最終的に行き着く先はみんな一緒です。

 

 

 

福祉は最大限に活用しよう

生きていく為に周囲の視線を気にしていたら、世の中餓死する人であふれかえってしまいます。貧困の国で日本人思考の人が生まれたら、最初に死ぬのはその人です。

 

もうすでに私達は、双極性障害と診断された時点で社会的弱者確定なのですから、今更前職のプライドにすがりつく必要もないでしょう。

 

障害者手帳を使いこなすのは当たり前。年金払ってたんだから、もらえるものはもらうべし。 障害者枠での就職はもちろんのこと、調子が悪くてそれも厳しいなら作業所だって引け目を感じる必要はないと思います。

 

暖かくなって外に出たくなったら、チラシ配りのアルバイトも散歩がてら気分転換に良さそうですよね。 生活保護だって無事受けられたら良かったねって言ってあげたいです。 そんな人を馬鹿にする人達なんて、たとえいたとしてもただの時代遅れなかわいそうな人達なのですから、相手にしないでそっとしといてあげましょう。

 

 

 

お金がもらえることは全て仕事と呼ぶのです

 
 
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それに外で働くだけが仕事じゃないですよ。 懸賞マニアになるのだっていいし、ネットのアンケートでお小遣い稼ぎも悪くありません。巷で流行のフリマアプリだって使いこなしましょう。 私は去年、インドで買ったDVDをAmazonで売ったら、高額で売れてウハウハでした(笑)

 

ヤフオクだってe-bayだって何ならネットショップだって自宅で開業出来ちゃいます。お小遣い程度にしかならなくても、お小遣いが出来たらうれしいですよね。 もっと貪欲になりましょう。貪欲でなければ損しかしません。

 

やるかやらないかという以前に、出来そうか出来なそうかと堂々巡りで悩んでいるうちは、家でひとりネットで検索し続けるしかないのです。

 

 

 

生きてさえいればいい

何年か前、「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」 という映画の中で、ラストシーンで佐知が大谷に言った台詞をご存知でしょうか。

 

「人非人でもいいじゃありませんか。私たちは、生きていさえすればいいのよ」

 

この言葉に辿り着くには長いストーリーがあるので、観た者以外には心に残らない台詞でしかないかも知れません。 しかし私はこの映画を劇場で観終えた時から、事あるごと選択を迫られる時にはいつもこの言葉を思い出しています。

 

固くて安定した前職へのプライドが、どうしても捨て切れなかった当時の自分に、ようやく決着をつけることができたのです。自分が双極性障害の一患者として生きる決意が、やっと定まった言葉といっても過言ではありません。

 

 

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~

 
 
 

結論

要するに、私達は生きてさえいればそれでいいのです。

仕事とは、ただの人生の暇つぶしなのですから。